2025/05/16
寂しさ
こんにちは。今日は「寂しさ」について書いてみたいと思います。現在の世の中は、人と人とのつながりが希薄であり、会社の中や、ある集団の中では、業務上のつながりはあっても、個人的な関係まで立ち入って心配し合うような関係は少ないと思います。いわゆるおせっかいは昔に比べて少なくなりました。これはある意味では、個人を尊重し合い、ある一定の距離を置いてお付き合いすると言った大人の付き合いのようなニュアンスもありますが、またある意味では、個人的な所まで立ち入って、面倒な問題に巻き込まれたくないと言った自己保全的な意味もあるような気がします。その昔は、会社の中でさえも、課長や部長などが個人的なことにまで口をはさんだり、相談に乗ってくれる場合もありました。また、課長や部長の家に連れて行ってもらい、ご馳走になるようなことまでありました。会社の中では、偉そうにしている部課長も家に帰れば奥さんに頭が上がらず、意外に人間らしい所があって、それ以後、親しみが持てるようになったことなどを思い出します。今はこのような昭和の古き良き時代の感覚はなくなり、ドライと言うか、乾いた関係が大半になっています。このような関係の反動なのか、「絆の重要性」などが強調されますが、言葉が独り歩きするばかりで大きな変化は起こりません。
つい最近も、警官が部下に拳銃を向けるという事件がありましたが、今から10年ほど前にも同じような事件があり、大騒ぎになったことを思い出します。その時の新聞の見出しは、私のスクラップブックによれば、「警部補部下に銃口十数回」と言うものでした。(2012年9月14日、読売新聞朝刊)新聞記事は次のようなものでした。「職務中に部下に拳銃を向けたとして、千葉県警は13日、成田国際空港警備隊第5空港機動隊の男性警部補(34)を銃刀法違反(不法所持)の容疑で千葉地検に書類送検したと発表した。中略。警部補は昨年12月と今年1月に、同空港第1ターミナルの事務室などで、男性巡査(30)ら部下2人に対し、それぞれ1回ずつ実弾入りの回転式拳銃の銃口を向けた疑い。中略。警部補は、『部下に疎まれて居ると感じ、コミュニケーションを図ろうと思った。隊の雰囲気を和やかにするため、冗談のつもりでやった』と話しているという。」
おそらくこの警部補は、日頃のコミュニケーションがうまくいかず、部下から無視され、話しかけても反応がないなどの対応に、腹を立て、本気とも冗談ともとれるような態度で銃口を向けたのではないでしょうか?ただ、安全装置は働いても、万が一暴発でもしたら命に関わることであり、絶対にこのようなことをするべきではありません。自分を軽く見られたり、軽視されたりしたら腹は立ちますが、どうしてそうなるのかを考えることが先決ではないでしょうか?
この事件はある警察官の起こした事件ですが、サラリーマンが、部下や冗長と起こす感情的なトラブルは数えきれない程沢山あるはずです。自分のことや我が家の妻も働いていますので、妻のことを考えると、頻繁にこの種のトラブルは発生しています。
我が家ではこのようなことがどちらか一方に起こると、それを相手に報告します。すると、報告した本人は、同じ思いをしている人間が二人いるという感覚が心の中で生まれ、理由はわかりませんが、多少気が楽になり、今まで異常な興奮状態だったものが、普通の感覚で第三者的な冷静な目で自分自身を見られるようになっています。
これは一人で生活していたらできないことです。現代は結婚をしない人が多くなりましたが、心の平静さを保つためにも結婚はしなくても構いませんが、身近なところに自分の話を親身に聴いてくれる人を確保しておくことは必要だと思います。前述の拳銃を向けた方が、独身だったかどうかまではわかりませんが、奥様か恋人か誰かが、親身に悩みを聞いてくれたらあのよう事件は起こらなかったような気がします。


JINSOブライダル 専属カウンセラー 秋山和人(あきやまかずと)
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